湧き出すカレーへの情熱
外食でカレーを食べる文化の無い福島で、すでに10年以上も愛されている大人気店がある。カレーを通じて周りの人たちを笑顔にしたいという熱い想いから『curry dining bar 笑夢(えむ)』は始まった。
カレーの魅力にどっぷり浸かってしまったという社長の芳賀さん。『人が大好き』という想いが全身から湧き出ていて、弾ける笑顔がとても魅力的だ。今でこそ行列ができる繁盛店だが、オープンから3年間は食べていけなかったいう。それでもカレーへの情熱は冷めることはなく、むしろ沸々と湧いてくる一方だった。
そんな最中に生まれたのが、笑夢カレーの代名詞ともいえる「バターチキンカレー」である。
感動必至!バターチキンカレー
14時過ぎにもかかわらずほぼ満席の店内には、すでにカレーの良い香りが漂っている。カウンターの上にはスパイスが入った瓶がずらりと並ぶ。
「笑夢のデリシャスプレート」はカレーを3種類選べ、チーズナン、サラダ、ライス、ドリンクが付いている。今回はバターチキン、タイカレー、ポークビィンダルの3種類をいただく。まずはバターチキンから。口いっぱいに広がるまろやかで濃厚な甘みとスパイスの豊かな香り。ごろっと大きなチキンも柔らかい。衝撃的な旨さだ。期待を何倍も上回る感動の美味しさ。カレーを食べるためだけに福島を訪れたい、それほどに感動する。焼きたてのチーズナンはもっちりとした食感で、チーズがたっぷり。まるでピザを食べたような満足感。すでにこれだけでも食事として成り立つボリュームだ。
タイカレーはココナッツミルクの甘さの後に、スパイシーな辛さが追いかけてくる。甘いが辛い、辛いが甘い。なんともクセになる味だ。ポークビィンダルカレーは、酸味と辛味が効いていて刺激的な味わい。こんなカレーもあるのかと、カレーの奥深さを垣間見た。「笑夢のトリプルカレー」も3種類のカレーを選べ、ライスとサラダ、ドリンクが付いて1,000円(平日ランチ価格)となっている。
全国に笑夢カレーファンが急増中!
社長の芳賀さんはスパイスに無限の可能性を見出している。組み合わせや入れるタイミングなどを独自に研究し、カレーを進化させてきた。そんな最中、昨年功績のあったカレーを表彰する「カレー・オブ・ザ・イヤー2018」で特別賞を受賞する。それでも謙虚な姿勢を崩すことはなく、さらなる美味しいカレーを求めて、今年1月にはインドを旅してきたという。
これほどにカレーを愛しカレーに愛されている人に出逢ったことがない。感覚を研ぎ澄ました先に、どんなカレーとの出逢いがあるのだろうか。これからも目が離せない。「カレーでみんなをHAPPYにしたい、『カレーコミュニケーション』でみんなを笑顔にしていきたい」その想いは開店当初からずっと変わらない。彼に会うために来店されるお客様が多いのも頷ける。全国各地のイベントに引っ張りだこの笑夢カレーは、その美味しさもさることながら、社長の明るい人柄も相まって、全国にファンが急増中だ。笑顔の輪は確実に広がっている。
帰り際、心からの「ありがとうございます!」に気分は最高潮に達する。御礼を言いたいのはこちらの方だ。こんなに幸せな気持ちになるカレーに出逢えたこと、芳賀さんに出逢えたことに感謝せずにはいられない。